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P/Lの分解分析(5)事業再建マニュアル(Vol.9)事業再建プラン作成
- 2010-03-12 (金)
- 事業再建
こんにちは!
戦略コンサルタントの三宅巧一です。
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今週は、次のビジネスに関する構想を練り、準備を進めていました。
戦略企画ドットコムのコアバリューは何か?
そのコアバリューを活かして、他の切り口、別ブランドで新しい価値を創造できないか?
と考え、いろいろと調査していましたが、とりあえずリスクはないので、やってみる
ことにしました!
準備が整い次第、あなたにもお伝えしたいと思います。
さて、今回も「事業再建」におけるP/Lの分解分析に関する記事になります。
非常に重要な内容なので、何回かに分けて詳しく説明しています。
ちょっと高度な内容なので、特に損益計算書の知識がない方には、分かりずらいかも
知れません。詳しく学びたい方は、無料冊子「事業再建マニュアル」をダウンロードして下さい。
⇒ http://strategy-plan.com/book.html
では、前回の続きの記事を書きます。
前回は、P/Lの分解分析のノウハウに関する記事を書きました。
まだお読みでない方は、先に過去の記事を読まれてからの方が理解しやすいと思います。
過去の関連記事は、サイトマップをご覧の上、お読みください。
では、損益計算書(P/L)の分解分析に関する続きを書きますね。
■ノウハウその3:固定費について
販売管理費の主な固定費は、以下の通りです。
(1)直接人員(その事業部に所属し、その事業に従事している社員)の人件費
(2)間接人員(社長・経理財務・人事・総務など管理部門)の人件費
(3)事務所・倉庫などの賃貸費用
上記以外には、出張旅費、通信費、製品カタログ制作費、広告宣伝費、展示会出展費などの
経費があります。
◆直接人員に関して
この内容としては、事業企画・事業管理・営業・マーケティング・カスタマーサービス・
技術サポート・倉庫などの人員が考えられますが、いろんな事業ドメインを横断的に業務遂行
しているケースが多いと思います。
その場合、どの事業ドメイン・どの地域にどれくらい役務提供しているのかを考え、それぞれ
の役務提供の割合を決めていきます。
例えば、ある特定地域を担当している営業マンの人件費は、その担当地域に100%配賦します。
カスタマーサービスや倉庫人員の人件費に関しては、処理しているオーダー件数によって
役務提供割合を計算することが出来ます。
理由は、$100のオーダーも$100,000のオーダーも処理する手間はそれほど変わらないからです。
それ以外のマネージャーや管理部門の人員に関しては、どの業務にどれくらい時間を割いて
いるか、ヒアリングすればだいたいの役務提供割合が分かります。
このようにして、直接人員の人件費を事業ドメインと地域に分解していきます。
◆間接人員の人件費、事務所費用と倉庫費用に関して
間接人員の人件費と事務所費用の分解に関しては、オーダー処理件数比で配賦する方法、
売上金額に応じて配賦する方法、事業ドメイン数で頭割りする方法など、いろんな方法が
考えられますが、ポイントは実態に即して配賦することになります。
ちなみに今回の事例では、カスタマーサービスや倉庫人員の人件費配賦比率と同じオーダー
処理件数比で配賦しています。
倉庫費用に関しては、保有している在庫品目の事業ドメインにて配賦すると実態に即した
内容となります。その場合、実際は製品の大きさから占有容積を割り出して配賦すると良い
のですが、計算が複雑になるため、在庫金額から計算し、事業ドメイン毎に配賦すると簡単
です。
また、地域への配賦に関しては、各事業ドメインにおける地域毎の売上比率で算出すると
良いと思います。
◆その他の経費に関して
人に紐付く経費(例えば携帯電話費用、出張旅費、通勤費、接待費など)は、人件費の配賦率
と同じ割合で配賦すれば良いでしょう。
それ以外の経費(例えば、製品カタログ、展示会出展費用、広告宣伝費などは、事業ドメイン
に紐付く内容であれば、その事業ドメインに配賦できますが、企業のブランディングに関わる
費用は、単純には配賦できませんので、売上比率で配賦するか間接部門の経費配賦率と
同じ比率を使えば良いでしょう。
今回も長くなってしまいました。本日のブログはここまでにしたいと思います。
では、ホワイトデイの週末を楽しくお過ごし下さい。
P/Lの分解分析(1)事業再建マニュアル(Vol.5)事業再建プラン作成
- 2010-02-26 (金)
- 事業再建
こんにちは!
戦略コンサルタントの三宅巧一です。
戦略コンサルタントブログ ”気づきのシェア”93回目の記事になります。
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さて、今回も「事業再建」に関する記事になります。
現在のような経済環境では、経営再建や事業再建を
迫られている企業が多いのではないでしょうか?
私は、アメリカ駐在中に事業再建責任者として事業再建を成功させた経験がありますので
そのノウハウを何回かに分けてこの場でシェアしています。
急いでその内容をお知りになりたい方は、無料冊子「事業再建マニュアル」をダウンロード
して下さい。こちらからダウンロード可能です。
⇒ http://strategy-plan.com/book.html
第5回目の内容は、事業再建プラン作成ステップ1として
”P/Lの分解分析”に関する記事を書きたいと思います。
まず、P/Lの分解分析の目的ですが、どの事業ドメインが儲かっているのか、
どの事業ドメインが儲かっていないのかを明らかにすることです。
また、今後の景気動向を踏まえ、成り行きベースで向こう1~2年が
どのように推移するかを予測することも目的となります。
従いまして、現在を軸として過去1~2年のP/Lと向こう1~2年のP/L
(これは予測することになります)を分解する作業を行うことになります。
つまり、3~5年分のP/Lを分解して作成します。
P/Lの分解分析をするにあたって、分解する単位を決める必要がありますが、事業内容や
事業規模によっていろんなパターンが考えられます。
基本は、事業ドメイン毎に分解するのが適切な方法だと思いますが、販売地域が広範囲に
渡る場合は、地域性も考慮する必要があります。
例えば、私が経験したアメリカでの事例で考えると、以下の事業ドメインと地域で分解する
ことになります。
◆事業ドメインとその特徴
(1)プライベートブランド供給ビジネス
当社製品を市場占有率の高い競合他社へ競合他社のブランド名で製品を供給するビジネスです
(日本ではOEMと言われています)。粗利益率はあまり期待できませんが、物量を多く供給する
ことができること、また、オペレーション効率が良いという特徴があります。
(2)半導体業界向けビジネス
半導体製造装置メーカー向けに当社製品を供給するビジネスです。(3)の機械セットメーカー
向けビジネスと同じカテゴリーとも言えますが、シリコンサイクルによる好不況の波が激しい
業界ですので、この事例では別ドメインとして扱いました。
(3)機械セットメーカー向けビジネス
機械セットメーカー(例えば、工作機械メーカー、エレベータメーカーなど)へ当社製品を
供給するビジネスです。一度採用が決定すると、顧客の製品が廃型機種になるまで製品供給
できますので、ある程度の物量と粗利益が稼げるストックビジネスになります。
但し、スペックイン活動に時間とコストを要するというデメリットもあります。
市場優位性の高い製品を持っているかどうかがポイントになります。
(4)保守品ビジネス
機械セットメーカー(今回の事例では、大部分が日本を中心としたアジア地域、但し、欧米
などの他国も考えられる)にて当社製品が搭載された機械が北米のあらゆるところ
(例えば、自動車の組み立て工場など)に納品され、稼動しています。
機械ですので、機械を構成している部品の一部がいずれ壊れます。その際、保守品が必要と
なりますので、その保守品を供給するビジネスになります。
粗利益は非常に高いビジネスですが、型式の特定に時間を要すること、発注量が1個~など、
オペレーション効率が非常に悪いビジネスと言えます。
(5)新製品ビジネス
これは比較的市場投入してから、まだそれほど時間が経過していない製品のビジネスになります。
市場に認知されるまで経営資源を投入し続ける必要がありますので、採算性と今後の展開を
見極める必要があるビジネスと言えます。
ちょっと長くなりそうなので、本日はここまでとし、続きは次回の記事で書きたいと思います。
追伸:私の子供は、アメリカ駐在中に現地で生まれたので、アメリカ国籍を持っています。
つまり、アメリカのパスポートを持っているので、VISAなしで入国できます(すごい特権ですよね)。
将来、英語が必要になるかも知れないので、とりあえず英会話スクールに通っていますが、
妻がそのスクールに対していろいろと不満を持っていること分かりました。でも、そのスクールは、
そのことを全然知りません。
これは、スクールにとっては深刻な問題です。知らない内に固定客を失う可能性があります。
改めて、顧客満足度の重要性に気づかされました。
ジョイントベンチャー(続編)・戦略立案ワークフロー・既存事業の梃入れ編(Vol.12)
- 2009-08-28 (金)
- ジョイントベンチャー | 戦略立案
こんにちは!
戦略コンサルタントの三宅巧一です。
戦略コンサルタントブログ ”気づきのシェア”記念すべき42回目の記事になります。
まだ、1回目~41回目の記事をお読みでない方は、是非ご覧下さい。
私が運営している”グローバルプロフェッショナルキャリア研究所(GPC研究所)”
も是非見て下さいね。こちらは、個人向けの戦略的キャリアアップ支援サイトになります。
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さて、今回は前回の続編、ジョイントベンチャーですね。
私のアメリカでの成功実話の続きをあなたへシェアしたいと思います。
ちょっとおさらいすると、アメリカでインターネット直販している会社
(仮にA社としましょう)とのジョイントベンチャーの話になります。
実際、他の製品に関しては、A社と競合関係になるのですが、取扱が決まった製品に関しては
A社はまだ取扱っていませんでしたので、ここは補間関係が成立します。
私の会社が製品を供給し、A社がインターネットを活用して北米全土に
販売するというジョイントベンチャーモデルになります。
ここで、各社のメリットをまとめてみましょう。
私の会社のメリットとデメリット:
まずはメリットですが
◆A社の顧客基盤やイーコマースサイト(ECサイト)を活用して、広大な北米市場に自社製品
を販売することができる。つまり
・営業効率が上がる(営業マンは不要です)
・売上が飛躍的にアップする(億単位の商談になりました)
・自社ブランドで販売してくれるので、ブランド名が北米市場に浸透する
(市場での認知度が上がるので、他の製品も売りやすくなります)
一方デメリットですが
・粗利益が低い(相手に儲けさせる必要があるため)
・契約解除となった場合、大きな売上を失うことになる
しかしながら、メリットの方が大きいと言えると思います。
一方、A社のメリットとしては、製品を安価で仕入れることが出来、高い粗利益を確保できること、
デメリットとしては、ブランドの認知が進んだ際に、契約解除となり独自路線で販売される
リスクがあるということになります。
このように一見競合関係にあっても、うまい形でジョイントベンチャーを展開し、
Win-Winの関係を構築することが可能です。
ちなみにこのA社のサイトを最近のぞいてみたのですが、まだ私がまとめた商談の製品が
販売されていました。きっと成功していることと推測します
(この会社は、売上が伸びないと他社品へ切り替える方針なので)。
あなたのビジネスにおいても、是非ジョイントベンチャーを活用してみて下さい。
なお、この前開講したネット講座
「戦略的ビジネス構築ネット講座シリーズ~既存ビジネスの梃入れ編~」
の第9章でも、ジョイントベンチャーに関して詳しく説明しています。
これとは別の事例を使って、ジョイントベンチャーの展開方法を詳しく説明していますので
是非、受講して下さいね。
第1章は、お試し受講(無料)なので、お気軽に受講して下さい。
では、本日のブログはここまでにしたいと思います。
次回のブログも楽しみにしていて下さい。
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