リスクの少ない新規事業とは?
- 2010-06-29 (火)
- 新規事業
こんにちは!
戦略企画ドットコム
戦略コンサルタントの三宅巧一です。
戦略コンサルタントブログ ”気づきのシェア”
128回目の記事になります!
今回も「新規事業」に関する記事を書きたい
と思います。
今日のテーマは、
「リスクの少ない新規事業」
に関して、一緒に考えましょう。
既にこのブログで、新規事業の成功確率は
10%程度というお話をしました。
それだけ、新規事業を成功させるのは大変
ということはご理解頂けたと思います。
とくにグローバル化が進んだことによって
変化のスピードが非常に早くなっています。
また、未だに不況が続いていますので
なかなか、大きな投資は大企業で潤沢に資金が
ないとできないと思います。
現在、数社のクライアントで、新規事業の
プロジェクトが進んでいますが、その条件
としては、以下を推奨しています。
1.ストック型(継続課金型)のビジネスモデル
これが単発のフロービジネスだと、かなり厳しい
事業展開になると思います。
一社当たりの課金金額は大きくなくても良いので
継続的に毎月お金が入ってくるビジネスモデルが
理想的だと思います。
2.粗利益が高いビジネスモデル
私のクライアントは、IT系の中小・ベンチャーが
多いので、粗利益の高いビジネスモデルにしやすい
業界です。
ソフトウェア関係は、一度開発してしまえば
コストがあまりかかりませんので、高い粗利益で
ビジネスを展開することが可能です。
粗利益が低いと規模を大きくする必要があります
ので、その規模拡大行為がリスクになると思います。
3.在庫を持たないビジネスモデル
私は、前前職が電機メーカーだったのですが
アメリカ駐在中は、在庫販売のビジネスモデルでした
ので、2001年のITバブル崩壊&同時多発テロの時は
本当に大変な経験をしました。
製品が売れなくなったので、すごい在庫が余ってしまい
不良在庫化してしまいました。
できれば、在庫を持たなくても良いビジネスモデルが
良いと思います。
4.初期投資があまりいらないビジネスモデル
新規事業の立上は、どうしても赤字になります。
それは、既存顧客ゼロの状態でスタートするためです。
見込み客の開拓は、結構お金がかかります。
それに商品・サービス開発や事業基盤構築など、
いろいろと資金が必要になります。
出来るだけこのような初期投資コストがかから
ないモデルにすると失敗した時のリスクを最小限に
することができます。
5.億単位の売上が見込めるビジネスモデル
やはり新規事業をやるからには、将来的に億単位の
ビジネスに成長するようなモデルに取り組む方が良い
と思います。
新規事業の立上には、パワーがかかります。
その見返りがあまりにも低いと、そもそもその事業を
推進する意味があるのか?ということになります。
会社の規模にもよりますが、私が支援している中小・
ベンチャーでも億単位のビジネスを狙うべきだと
思います。
新規事業のネタを見つけるのは大変ですよね。
私も新規事業をゼロから企画して、立ち上げ、
撤退までした経験がありますので、その苦労は身に
しみて分かります。
新規事業のネタが見つかった時は、上記の5つの
条件にマッチしているか、まずはチェックしてみて
下さい。
それから、本格的なマーケットリサーチを進めて
いきましょう。そうすれば、無駄な労力を使わなく
て済むと思います。
では、本日のブログはここまでにしたいと
思います。
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新規事業はヒアリング調査が重要!
- 2010-06-25 (金)
- 新規事業
こんにちは!
戦略企画ドットコム
戦略コンサルタントの三宅巧一です。
戦略コンサルタントブログ ”気づきのシェア”
127回目の記事になります!
前回から「新規事業」に関する連載記事
を書きはじめました。
今回は、
「ヒアリング調査の重要性」
に関して、事例を交えて説明したいと思います。
私が最初に経験した新規事業は、専門特化型の
人材ビジネスです。
当時在籍していた会社は、メイン事業が人材紹介
でしたので、ストック型モデル(毎月継続課金
できるビジネス)ではなく、フロー型モデル
(単発型のビジネス)でした。
そのため、景気が良い時は問題ないのですが
リーマンショックのような事件が起こると
急激に業績が悪化します。
事実、現在業績悪化に苦しんでいる人材紹介会社
は多いと思います。
それを見越して、ストック型のビジネスモデルを
構築するという大きな経営課題がありました。
人材ビジネスの場合は、人材と企業をマッチング
させるビジネスなので、安定的に優秀な人材を調達
できる仕組み構築と人材を必要としている企業を
開拓していくことがポイントになります。
当時のリサーチ結果では、今後ITエンジニアが不足
するという状況でしたので、外国人エンジニアを紹介
予定派遣するというビジネスモデルを考えました。
(ちなみに現在は、ITエンジニアは余剰感がある
マーケット状況だと思います。)
そのため、中国の人材紹介会社と提携し、
日本語が堪能で、優秀な中国人エンジニアを中国現地
で集客し、日本のIT企業へ紹介予定派遣するという
ビジネスを始めました。
その当時は、まだまだ未熟者で気づかなかった
のですが、振り返ってみて、私が失敗したなと思った
ことは、
” マーケット調査、特にお客さんとなるIT企業
へのヒアリングが不十分だった ”
ということです。
中国にいる中国人を日本へ連れてくるという
ことで、人材側のリサーチや査証手続きなどに
関しては、かなり詳しく調べたのですが
日本のIT企業のニーズヒアリングが不十分の状態
で見切り発車してしまったのです。
ネットなどのマクロ情報では、今後確実にITエンジニア
が不足すると言われていたので、疑うことなく、市場
ニーズは十分あるだろうと思っていました。
でも、今思えば、考えが甘かったですね。
最初は、人脈関係を駆使して、人材不足で悩んでいる
中小のIT企業にご採用頂き、新規事業としては比較的
スムーズな立ち上がりだったと思いますが
その後、新規の顧客を開拓することができず
変な方向へと向かってしまったのです。
反省点としては、やはり企業側のニーズ調査
が不十分だったと思います。
お金を払って頂くお客様のニーズに関して、
マクロ調査だけではなく、実際に多くの見込み客と
思われる企業を訪問し、生の声を聞いていれば、
もう少し違う展開になったと思います。
私は、この経験を通して、マーケットのニーズ調査、
特に文献調査ではなく、生の声を聞くことの重要性を
痛感しました。
その反省を活かし、現在推進中の戦略コンサルティング
ビジネスに関しては、スタートする前にとにかく
人脈を辿っていろんな会社を訪問し、現在どんなことで
困っているのかを徹底的にヒアリングしています。
そのため、立ち上げも比較的スムーズであり、現在も
順調に推移しています。
あなたがもしも新規事業を企画している場合は、
以下のステップを踏むことで、失敗確率を下げる
ことができると思います。
ステップ1:新規事業のネタを考える
ステップ2:そのネタに関する情報を収集する
ステップ3:仮説を立案する
ステップ4:仮説を検証するためにヒアリング
調査を実施する
新規事業企画の初期段階は、このような
ステップで進めると良いと思います。
特にステップ4は重要です。
ここを疎かにして、仮説だけで事業の立上に入って
しまうと大変なことになってしまいます。
まず、うまくいかないでしょう。
是非、自分の足でいろいろと回ってみて、
徹底的にヒアリング調査をして下さい。
きっと、良い方向へ向かうと思います。
では、本日のブログはここまでにしたいと
思います。
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