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事業再建 のアーカイブ
事業再建マニュアル(Vol.1)事業再建の原理原則 ~出血を止める~
- 2010-02-12 (金)
- 事業再建
こんにちは!
戦略コンサルタントの三宅巧一です。
戦略コンサルタントブログ ”気づきのシェア”89回目の記事になります。
まだ、1回目~88回目の記事をお読みでない方は、是非ご覧下さい。
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さて、今回から新しいテーマについて記事を書こうと思います。
テーマは、「事業再建」です。
現在のような経済環境では、経営再建や事業再建を
迫られている企業が多いのではないでしょうか?
私は、アメリカ駐在中に事業再建責任者として事業再建を成功させた経験がありますので
そのノウハウを何回かに分けてこの場でシェアしたいと思います。
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さて、第1回目の内容は、”出血を止める”です。
事業再建で、まず最初にやるべきことは、“出血を止める”ことです。
ビジネスにおける”出血を止める”とは、どういうことかと言いますと、キャッシュアウト
(支出)を止めるということになります。
人間は出血が止まらないと死んでしまいますよね。会社も同じです。会社の血であるキャッシュ
(現金)がショートしてしまうと会社が倒産してしまいます。よく黒字倒産という言葉を耳に
しますが、損益計算書(以後、P/Lと言います)上は黒字でも、キャッシュが底をついてしまう
と終わりです。
信用力のある会社は銀行融資を受けられますが、中小・ベンチャー企業は厳しい状況に追い
込まれます。従いまして、売上減が続く、もしくは回復の見通しが立たない、経済状況悪化
の兆しが見えた場合などは、すぐにキャッシュアウトを最小限にする必要があります。
では、私がアメリカで実際に実施した具体的施策内容について、以下に列挙してみます。
1.目に見える効果が薄いブランディング関係の経費削減
(展示会の出展中止、業界紙への広告掲載中止など)
2.営業成績が悪く、改善が期待できない営業マンの解雇や間接部門でパフォーマンスが
悪いスタッフの解雇(第一次人員整理)
3.パフォーマンスが悪いセールスレップ(成功報酬型の営業マン)の契約解除
4.出張旅費の削減(出張は必要最小限にする)
※アメリカは国土が広く、頻繁に飛行機を使いますので出張旅費が結構かかります。
5.接待交際費の削減(接待は必要最小限にする)
まずは、これらの経費削減をすぐ実行しました。これで、ある程度出血を抑えることが出来ます。
しかしながら、この程度では根本的改善は図れませんので、事業再建計画を立案することになります。
その計画立案方法に関しては、また別途記事を書きますね。
では、本日のブログはここまでにしたいと思います。
ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)と「卓越の戦略」
こんにちは!
戦略コンサルタントの三宅巧一です。
戦略コンサルタントブログ ”気づきのシェア”11回目の記事になります。
まだ、1回目~10回目の記事をお読みでない方は、是非ご覧下さい。
今回は、GWに家族でユニバーサルスタジオジャパン(USJ)に行きましたので、USJの
サービス事例を挙げながら、ジェイ・エイブラハムの「卓越の戦略」について考えたい
と思います。
5月5日の子供の日に大阪のユニバーサルスタジオジャパン(USJ)へ遊びに行きました。
まずアクセスですが、宿泊先の最寄駅であるJR大阪駅から環状線に乗り、西九条駅で
乗り換えて数駅のところにありますので、非常に便利なところに位置しています。
現地に9時ぐらいに到着、それからチケット売り場に並びました(妻が)。既に行列が
出来ています(USJでは、今後も常に行列に並ぶことになります)。チケットは、大人
5,800円、子供3,900円と結構高いです。家族3人だと15,500円になります。
でも、これで乗り放題だし、一日中楽しめるからいいかなと思ったら、パーク内でも
結構お金がかかることに気がつきました。GWということもあるのですが、アトラクションは
すごい行列です。
5月10日でクローズ予定のETは、朝9:30時点でなんと”300分”待ちです。5時間待ちですよ、
信じられません。もちろん、効率を重視する私としては並びませんでしたが・・・・。
ちなみに妻と娘が年間パスを持っているほど大好きな東京ディズニーランド(TDL)だと
Fast Passという便利なものがあります。USJもFast Passと同様のサービス(Express)
がありますが、なんと有料サービスです。しかも料金は日によって違うようで、どうやって
価格設定しているのかもよくわからない上、結構高そうです。
とりあえず、その時点で一番混んでいなかった”バックドラフト”(消防関係の
アトラクション)を見ることにしました。ここは50分待ちの表示だったので、許容範囲内です。
結局アトラクションの時間も含めて45分でした。でも、娘は怖かったようで朝から大泣きで、
機嫌が良くありません。しょうがないので、早めの昼食を取ることにしました。
さすがに11時ぐらいだったので、レストランは混んでないです。メニューを見ると、どれも
1,000円以上で、だいたい一人1,500円ぐらいかかりそうです。でも、一度パークの外へ
出てしまうと再入場できないので、ここで食べるしかありません。
どのレストランも似たようなメニュー且つ似たような価格設定です。
また、お弁当なども持ち込み不可です(ちなみにTDLは、再入場可能、
食事の持込も場外で食べる場合はOKなので、かなり寛大です)。
でも、ここで良いサービスを発見しました。500円余分に払うとExpressサービスが付いて
きます。これで、300分待ちのETへ行く事ができますので、すかさず家族全員、食べ乗り特典
を付けることにしました。これは、USJの中では比較的良いサービスだと思いました
(でも、本当はTDLのように無料サービスだともっと良いのですが・・・)。
結局、このレストランでは、5,500円ぐらいかかりましたので、午前中だけで20,000円以上
の出費です。ちなみに料理の量と質は、中の下といったところでした。
さて、ここで、ジェイの「卓越の戦略」という視点で、USJとTDLのサービスを比較して
みましょう。今回、私はお客さんとしてUSJに遊びにきています。私が最終的に求めている
ものは、家族3人で楽しい時間を過ごすことと思い出作りです。それから、GWでは既にたく
さんお金を使っていますので、コスト面も重要です。では、比較してみましょう。
◆入園料:これはUSJ、TDLで大差はありません。同じぐらいの料金設定になっています。
◆再入場の可否:USJは不可、TDLは可能です。お客目線だと、絶対再入場可の方が良いですよね。
USJの園外には、たくさんのレストランがあり、食べるものも選べます。また、価格も
リーズナブルです。それにUSJでは、夜パレードがありますので、園外で夕食を済ませ、
再度入園して夜のパレードを楽しむことができます。以前は再入場サービスがあった
ようですが、なくしてしまったようです。この点は、残念ですね。
◆Expressサービス:USJ、TDL共にありますが、USJは有料、TDLは無料サービス(Fast Pass)
です。もちろん、無料サービスの方が良いですよね。
この差は一目瞭然です。TDLの方が「卓越の戦略」を実践しているのではないでしょうか。
恐らく、TDLの方がリピーターも多いと予測します。
USJの場合、お金が儲かる仕組みが一見出来ているように見えますが、TDLと比べると恐らく
リピーターは少ないでしょう。実際、私はまた行きたいと思いませんでした。
アトラクションはそれなりに楽しいと思いますが、やはり値段が高すぎます。
私はアメリカ駐在時代に本場アメリカ・ロスにあるユニバーサルスタジオへ行ったことが
ありますが、スケールの大きさが違いますし、それに入園料と食事代以外はそれほど
お金がかからなかったと思います。
USJの場合、お客さんの満足度アップよりも自分達の利益を優先しているサービス設計に
なっているような印象を受けました。
「卓越の戦略」を深いレベルで理解している人がこれらのサービスを設計していれば、
このようなサービス内容にはならないと思います。
いかにマインドセットが戦略を考える上で重要なのか、お分かり頂けたでしょうか?
では、USJの後半に関しては、次回のブログで書きたいと思います。
次回のブログも是非ご覧下さいね。
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